家事動線が注文住宅の基準!子育ても楽になる家づくりとは?
近年、注文住宅をつくる上で「主婦にとって住みやすい家づくり」が注目されています。もはやスムーズな家事同線こそが注文住宅の基準。そこで、本コラムでは「子育ても楽になる家事動線がスムーズな家づくり」についてご紹介したいと思います。
基本的な家事同線がスムーズな家づくり
ではまず、注文住宅を建てる上で、子育て中でない主婦にも重要な、基本的な家事同線がスムーズになる工夫をご紹介します。
■キッチン、洗面所、バスルームを連続的に配置する
子育て中・あるいは共働きの主婦は、時短のために炊事・洗濯・掃除などをほぼ同時進行でこなしているのが実情。ですから、キッチン、洗面所、バスルーム、できればベランダやサンルーム(屋外・屋内の物干し場)、ベッドルーム・ウォークインクロゼット(洗濯で乾いた衣類を収納する場所)まで連続的に配置する間取りにすることで、家事同線がスムーズになります。
■LDKは1階にしても、洗面所、バスルーム、ベランダは2階に集める
スペース的な制約でキッチン、洗面所、バスルームを連続的に配置することが困難でも、洗面所、バスルーム、ベランダを連続配置することで洗濯はしやすくなります。洗濯機は洗面所や、バスルームの手前の脱衣スペースに置かれることが多く、そことベランダの物干し場が連続しているからです。
■キッチンの隣に家事室があると便利
間取りに余裕があれば、キッチンの隣にアイロンがけや裁縫のできる家事室があると家事がしやすくなります。家事の合間に主婦がくつろぐ「ママの個室」にもなることでしょう。
■家事同線はできるだけ直線的にする
間取り的に問題がなければ、家事同線はできるだけ直線的にしましょう。曲がりくねっていると移動しにくいばかりか、急いでいるときには壁などに衝突する危険もあるからです。
子育ての家事同線が考慮された家づくり
注文住宅を建てる上で、基本的な家事同線がスムーズな家づくりをご理解いただいたところで、つぎに子育て中の主婦に向けた家づくりをご紹介しましょう。
■対面式オープンキッチン・アイランド型キッチンの採用
家事動線というより目線の工夫になりますが、LDKの間取りであれば、対面式オープンキッチン・アイランド型キッチンにすることで、炊事中もリビングで遊ぶこどもによく目が届きます。
■サンルーム・室内物干しの設置
こどもがいると洗濯ものが多いため、雨で外干しできないと困ってしまいます。そんなとき、サンルームなどの室内物干し場があると便利です。
■ガレージ・駐車スペースから直接屋内に入れる動線
家事同線の中でも「子育て動線」と呼びたい動線です。こどもが小さいうちは車移動が多く、車内で寝てしまったこどもを抱いて運ぶことも多いので、ガレージ・駐車スペースから直接屋内に入れるつくりにすると帰宅後の移動がスムーズです。
乱雑になりにくい・ごまかしの利く家づくり
子育ての家事同線・言わば子育て動線の良い家、子育て中の主婦に向けた家づくりをご紹介しました。最後に注文住宅を建てる上で、あわただしい子育て中も片付けやすい家、万が一片付けるヒマがなくても(ことばは良くないですが)ごまかしの利く家づくりをご紹介しましょう。
■部屋ごとに収納がある家づくり
玄関に玄関収納があり、靴・かばん・コートのほか、ベビーカー・三輪車などが収納できるスペースがあれば生活同線がスムーズになり、こどもも三輪車や庭で遊ぶおもちゃなどを自分でしまえるようになります。
こども部屋にもおもちゃなどを収納するスペースがあれば、さらに片付けることを覚えやすくなるでしょう。自主性を育てることにもつながりますね。
■リビングが乱雑になっていても、玄関脇に応接スペースがあれば安心
こどもがいるとリビングなどで遊んで、散らかしてしまいます。本格的な応接室でなくても、玄関脇にちょっとした和室やソファーとテーブルのおける小部屋があれば、あわててリビングを片付けなくて良くなります。
まとめ
スムーズな家事同線こそが注文住宅の基準、ということで「子育ても楽になる家事動線がスムーズな家づくり」についてご紹介しました。スムーズな家事同線について書かせていただきましたので、共働きなどで毎日があわただしい主婦の方にも参考にしていただければ幸いです。
注文住宅ならではのメリットを活かし、最初から家事同線についてしっかりと考えておくことで、子育てや家事の効率はグンと上がります。また、子育てに配慮することで、家族全員にとっても安全性の高い家になることも見逃せないポイントです。
家事は毎日、日常的に行うこと。後悔のない家事同線を持つ家になるように、よく考えて間取りを決めましょう。